2026年2月議会一般質問⑥【アプリ活用施策】
6:アプリ活用施策
Q:防災に関わる機能を持つアプリの活用イメージとその対策
(黒口)
アプリを活用した市民サービスについてお聞きします。1月下旬に導入された金沢デジタル市民パスポート「かなパス」については、災害時の避難所で入所登録に役立つ機能が実装され、この秋の市民防災訓練から本格運用するということです。普及を図っている「結ネット」では、安否確認機能を用いる防災訓練講習会を開催するための予算案が盛り込まれました。
災害時に、避難所の入退所管理や地域の安否確認をすることは、主にその地域の自主防災組織など市民が同時並行に行っていくことが想定されます。
他方、このアプリを使わない市民の避難者や、地域によっては帰宅困難となった避難者も想定されます。その場合、従来の紙ベースのやり方と新たなアプリの対応と、両方にこの対応が重なってくることが予想されますが、これをイメージされ、市民へどのようにやってもらいたいのか検討済みでしょうか。本市としては、新機能の導入によって、地域防災に関わる市民の作業負担の軽減や、避難所の運営における利点がどう図れるとみているのか、見解を伺います。
また、二重の手間を想定されているのであれば、秋までの説明や研修の場において単なる機能説明ではなく、負担が重くならないやり方も併せて市民に伝えるべきと考えますが、所見を伺います。
■答弁:危機管理監
金沢デジタル市民パスポート「かなパス」導入の避難所運営における利点と周知についてお尋ねがございました。今回運用を開始した「かなパス」では、避難者自らが避難所に掲示された二次元コードを読み込みますことで、自動で受付が完了いたします。こうしたことから、受付事務が軽減されるとともに、直ちに避難者情報が災害対策本部と共有され、支援物資の迅速な搬送が図られるなど、多くの利点があると考えております。
今回のかなパス導入によりまして、紙とデジタルでの2種類の受付方法となりますが、避難者名簿の管理におきましては、本格運用までに紙の情報をシステム内にデータとして取り込むための手法など、負担軽減策についても検討することといたしております。
大規模な災害の発生時におきましては多くの避難者が発生し、これまで以上に円滑な避難所運営が求められております。こうしたことから、より多くの方々にアプリを登録していただく必要があると考えております。先ほど述べましたアプリの利便性も含めまして、今後「かがやき発信講座」などさまざまな機会を通じ、広く市民に集中してまいりたいと考えているところでございます。
Q:「にげまっし」の運用改善
(黒口)
次に、水害ハザードマップアプリ「にげまっし」です。こちらは、単刀直入に運用面の改善を求めたく、これまでの経緯を述べその理由を示します。
昨年の9月議会で取り上げた後、通知する防災情報に記録的短時間大雨情報や土砂災害警戒情報、線状降水帯に関する情報が加わるなど、注意喚起や迅速な避難に役立つ情報の提供が加わり、改善されることが12月初めにアプリ上で知らされました。改善が検討され、その第一手が打たれたものと受け止めました。
しかし、その9日後、変更予定日の前日になって、システム改修の都合から1カ月ほど延期するとお詫びのお知らせが示されました。1月中旬の延期時期まで様子を見ていましたが、その時期は過ぎ、さらに1カ月が経過。この質問を発言通告した時点では、その後のお知らせが届きませんでした。
その後、通告した3日後に改修の見通しが示され、昨日も対応が進んでいることをアプリで確認しましたが、それまでの間、市民から見ればいつ改修されるのか、何が原因で遅れているのか、わからないままでは不親切だったと感じざるを得ません。この改修に長い時間を要したことについては、提供しているITメーカー側に問題があるのか、本市側の機能の活用や運用の面で難があるのか、要因を示してください。
■答弁:土木局長
アプリ「にげまっし」についてお尋ねがございました。12月から延期された改修の見通しと改修に長い時間を要している要因についてでございますが、「にげまっし」で提供する気象情報の改善については、1月を目途にシステムの調整を行っておりましたが、運用開始直前に新たな不具合が発見されまして、再度調整が必要となりました。利用者の方には大変ご迷惑をおかけしましたが、先般再調整の目途が立ち、2月24日から運用できることとなりました。今回のアプリの改修は、危機管理課が所管する「金沢ぼうさいドットコム」から提供される様々な情報から、気象に関する必要な情報を抽出し、「にげまっし」との確実な連動と整合が必要で、そのシステムの連携と調整に想定以上の時間を要したことが原因でございます。今後、このようなことがないよう事業所と連携を図り、対応してまいります。
Q:「かなパス」における機能拡充検討
(黒口)
アプリに関する懸念を数点尋ねましたが、近年の動向を見ておりますと、アプリを活用する施策は迷走している印象がぬぐえません。各部局から次々とアプリは出ますが、機能を使いこなせていなかったり、利用が伸びず1年で別のアプリに統合されるということは、デジタルを市民サービスに生かす観点では戦略が見えてこないのです。
また、新年度事業におけるアプリ活用では、防災の取り組みを特徴として打ち出しています。その一つ、「かなパス」については、昨年の3月議会で能登半島地震での経験を踏まえ、避難所での入所手続きを迅速に行うことを第一の目的に導入を決めたと答弁されています。ですが、新たに策定した金沢市DXアクションプラン2.0には、防災減災につながる考え方が示されておりません。
ちぐはぐさが見えるだけに、ここはしっかりとアプリを活用した市民サービスの開発戦略を練って、金沢市DXアクションプラン2.0の改定をするぐらいの取り組みを求めますが、所見を伺います。
■答弁:市長
「にげまっし」に関連したアプリ戦略についてのご質問をいただきました。先般策定したDXアクションプラン2.0におきましては、未来共創計画に沿って、魅力づくり、暮らしづくり、人づくり、仕事づくり、都市づくり、この5つの分野で取り組みを推進することとしておりますが、防災減災に係る取組は、この5番目の都市づくりの分野に含まれることとなります。
DXアクションプラン2.0に掲げる個別の取組事業につきましては、引き続き市政のかじ取り役として市民のご理解いただけたならば、明年度の早い段階で肉付け予算となる補正予算と連動した形で取りまとめてお示ししたいと考えております。
加えまして、アプリなどの利用状況の把握や、市民のご意見もお聞きしながら、取組事業の追加・見直しを図っていくこととしておりまして、プランの着実な実践に努めてまいります。
Q:デジタル地域通貨・自治体ポイントの導入検討進捗
(黒口)
また「かなパス」では、自治体ポイントとの連携も可能になるよう機能拡張を検討するということでしたが実現するのでしょうか。見解を伺います。これに関しては、一昨年の9月の議会で、デジタル地域通貨と自治体ポイントの事業について質問した際、石川県や県内自治体の動向を注視して慎重に検討したいとの市長答弁でしたが、先般、石川県が自治体ポイント事業として「石川トチポ」を開始しております。
本市として、検討の視野に入っているデジタル地域通貨サービスでの大きな変化であり、これをどう受け止めておられるでしょうか。慎重な検討から1年以上経過しておりますので、この導入の可否について市長のご所見を伺います。
■答弁:市長
先月導入いたしました、かなざわデジタル市民パスポート「かなパス」におきまして、市で運用している各種アプリにアクセスできる機能を持たせることで、市民の日常的な利用につなげ、デジタルの社会浸透を進めていく取組の1つとしたところでありまして、機能の拡張についても、利用状況などを見極めながら対応してまいります。
一方で、石川県が自治体ポイント事業として「石川トチポ」の開始をしたことは承知をしておりますが、「かなパス」へのポイント機能の導入につきましては、既存のポイント制度との関係、あるいはその財源も含めて、引き続き検討を進めてまいりたいと思います。



