金沢市議会議員 黒口 啓一郎

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金沢市議会 6月定例月議会がスタート

金沢市議会2024年6月議会初日のコピー

金沢市議会は令和6年度6月定例月議会が6月11日から始まりました。

新たな議長が選出された後、村山市長から6月補正予算案の提案理由説明を受けました。

この補正予算案を審議するため議案調査に入り、議員各自がチェックをしていきます。

19日から21日の3日間は一般質問があり、ここに向けて私も準備中です。

昨年6月の初めての議会から毎回、議会で登壇していまして、これで6回目となります。

 

議会で何が提案されたのか?がわかるように、この記事に市長の提案理由説明を載せました。

長文となりますが、これを目にされたのを機にどんな内容なのかご一読ください。

※ 補正予算案の内容は、金沢市のホームページでご覧になれます。

 

市長提案説明

 

令和6年(2024年)6月11日

 

令和6年度金沢市議会6月定例月議会 市長提案説明

 

本日、ここに各位のご参集をいただき、令和6年度金沢市議会6月定例月議会が開かれ るにあたり、市政の概況と提出議案の大要につきまして、ご説明いたします。

 

【市政の概況】

さて、能登半島地震の発生から5か月が経過しました。この間、本市被災者の安全確保や生活支援、公共インフラの応急復旧に加え、能登被災地への支援など、市としてなし得る限りの最善を尽くしてきたところであり、引き続き、復旧・復興に向けて、切れ目のない効果的な対策を講じてまいります。
はじめに、被災した道路や河川、下水道管路などの公共インフラにつきましては、国の災害査定が始まっており、測量・設計が完了したものから順次、本格復旧工事に着手してまいります。また、農業用施設についても、農作物の作付けなどに間に合わせるべく復旧作業を本格化しており、併せて、被災した農業者の農業機械や漁業者の漁具の再取得などを支援することで経営を後押ししていきます。
さらに、被災者の生活再建に向けて経済的負担が大きい宅地や住宅の復旧について、県制度を活用し、宅地の地盤改良や住宅基礎の沈下・傾斜などの修復を支援するとともに、 被災により耐震性が低下した木住宅を対象に、耐震診断や改修、建替えに対する助成制度を創設し、安全性の確保と負担の軽減に努めてまいります。

 

また、大規模な斜面の崩落があった田上新町や、液状化により地盤の隆起や沈下が生じた粟崎地区につきましては 、応急復旧が完了し、測量調査などを進めるとともに、今月3日には、推定される被災メカニズムや復旧工法の方向性を検討する「被災地区復旧技術検討会議」を立ち上げ、専門家からご意見をいただいたところです。今後、地域の皆様との意見交換を踏まえ、被災地区ごとの特性や実情に応じた最良の工法を検討し、本格的な復旧に取り組んでいきます。

特に、粟崎地区につきましては、将来の液状化リスクの低減に向けて、道路などの公共施設と宅地を一体的に整備する国の宅地液状化防止事業の活用も含め、地域住民との協議を進めているところです。ただ、本格復旧に向けては、事業期間が長くなることが想定さ れることから、事前に道路高を調整するなど、先に述べた、宅地にかかる助成制度の活用 に支障が生じないよう、被災者に寄り添った柔軟な対応に努めてまいります。

加えて、市指定文化財や重要伝統的建物群保存地区における建物については、本格 復旧に向けた国や所有者との協議が概ねまとまりましたので、補助率を拡充した改修支援 制度の活用を促しながら、早期の復旧につなげていきます。

 

また、能登半島地震において浮き彫りとなった、災害対応における様々な課題を検証するため、先月20日に能登半島地震課題検証会議の第1回会議を開催し、避難所運営や情報伝達方法、広域避難のあり方などの改善に向けた議論を開始しました。新たに委嘱した防災アドバイザーの助言も得ながら、より一層実効性の高い具体の対策を地域防災計画や避難所運営マニュアルに盛り込んでまいります。

 

一方、能登被災地への支援につきましては、8月中に希望者全員の仮設住宅が完成するとの県の見通しを踏まえ、本市における避難所の運営を8月末まで延長することとしました。なお、避難者の仮設住宅などへの入居が進んでいることから、今月から老人福祉センター鶴寿園と卯辰山公園健康交流センター千寿閣の2か所に避難所を集約しています。介護支援専門員等による相談支援を継続するなど、引き続き、被災者一人ひとりに寄り添った避難所運営に努めていくとともに、町会などが実施する被災者支援活動補助の対象に先月から能登地域での炊き出し活動を追加することとしました。

さらに、8月に能登町で予定していた全国中学校体育大会のソフトテニス競技を本市の城北市民テニスコートに移して開催するほか、金沢文化スポーツコミッションの誘致により、モルック競技の震災復興スポーツ大会を11月に七尾市で開催することとしており、能登と金沢の交流を図りながら、
スポーツの力で能登の復興を支えていきたいと考えています。

また、被災地の伝統工芸産業を支援するため、「KOGEI Art Gallery 銀座の金沢」において、先月の珠洲焼に続き、来週19日より輪島塗の特別展を開催するほか、県と連携しながら、金沢港に寄港するクルーズ船内において、能登を中心とした地域産品の試食や伝 統工芸の実演を通じたPR活動を展開するとともに、埠頭で販売ブースを設置するなど、魅力発信と消費拡大につなげてまいります。

 

一方、地震により冷え込んだ経済の消費喚起策として打ち出した金沢の買い物応援商品 券については、全ての商店街で概ねスタートしており、プレミアム率を上乗せしたことで、 想定以上に好評を博しています。先般発表された日本銀行金沢支店の金融経済月報では、 北陸の景気について、復旧復興需要や生産正常化が進むもとで、回復に向けた動きがみら れているとしており、こうした動きを確実なものとするためにも、国庫補助内示を受けて、 公共事業費を追加し、当初予算分と合わせ早期かつ切れ目のない工事発注に努めるなど、 地域経済を下支えしてまいります。
また、県と歩調を合わせ、デジタル関連企業の集積をめざす立地助成金を創設すること としており、引き続き、オフィス誘致や企業立地を促進することで、雇用の創出と地域経 済の活性化につなげていきます。

他方、市民生活における物価高騰対策につきましては、今月3日を基準日として、新た に住民税が非課税となる世帯等に対する緊急支援給付金については今月下旬から、定額減 税の恩恵を受けきれない方に対する調整給付金については来月下旬から、順次確認書を送 付することとしており、早期の支給に万全を期してまいります。

 

さて、地震や景気対策など直面する課題への対応とあわせ、10年後を見据えた未来共創計画を着実に実践していかねばなりません。
まず、新たな文化体験機会の創出を図るため、昨年のいしかわ百万石文化祭のレガシー として、県と連携し、ミュージカルや演劇など、舞台芸術の楽しさを体験できる「いしか わ舞台芸術祭(仮称)」をこの秋に開催し、若い世代の文化活動の裾野を拡げていきます。;

一方、市民の健康の増進に向けて、先月、健康分野における国際的なネットワークである健康都市連合への加盟が北陸で初めて認められました。これを機に、未病対策などに関する先進都市のノウハウを得ながら、新たな施策の展開を図るほか、今夏の熱中症対策として本市公共施設の一角に避暑休憩スペースを設置するクーリングシェルターについては、当初予定を拡充して、市内図書館など14か所で設置することとし、来月初旬より供用を開始します。

 

また、市立病院の再整備では、先月23日に開催された国有財産北陸地方審議会において、平和町公園を市立病院用地として売却する方向で了解が得られましたことから、今後、基本計画の策定に鋭意取り組むとともに、北陸財務局と用地取得に向けた協議を進めてまいります。
他方、子育て環境の充実については、増加する児童クラブの利用ニーズに応えるため、今回、鞍月地区の児童クラブの増築にかかる助成金を追加することとしました。共働きの家庭が増える中、引き続き、待機児童の解消を図ることで、子育てと仕事が両立できる環境づくりに努めていきます。

また、これまで泉野地区の小規模公園について、地域の意見を反映した上で、機能分担や再編を進めているところですが、今般、国の追加内示があったことから、昨年度、緑のまちづくり審議会で次期候補地として選出された笠舞地区を新たな対象として、公園の再生と利活用の推進に向けた基本計画を策定してまいります。

次に、ゼロカーボンシティかなざわの実現に向けた本市における取り組みとして、先月開催されたPFI事業検討委員会において、市公共施設照明のLED化をPFI方式で導入することが最も有効と判断されましたので、来年度の着工に向けて、事業者選定などの必要な手続きを進めていきます。
加えて、来年4月から実施する製品プラスチックの分別収集・資源化に向けて、8月から市内全町会等を対象とした説明会を開催するなど、丁寧な説明に努めながら、制度の円滑な導入に向けて鋭意取り組んでまいります。

 

次に、都市づくりの面では、金沢駅東から片町に至る都心軸について、先月20日に都市再生緊急整備地域準備協議会の第1回会議を開催し、現状や課題、めざすべき方向性についてご意見をいただいたところです。引き続き、議論を深めながら、緊急整備地域としてのエリアと、開発の考え方や求められる機能などを盛り込んだ地域整備方針の素案を作成し、国による早期の指定をめざしていきたいと考えています。
さらに、片町四番組海側地区の法定再開発事業が、先般、本市の都市計画審議会において承認され、県との協議を経て、早ければ来月にも都市計画決定を受けることから、今後取りかかる基本設計と事業計画の策定を積極的に支援し、都心軸のにぎわい創出につなげていきます。

また、周辺道路の交通渋滞緩和や立体交差によるアクセス向上を目的として、かねて整備を進めてきた泉・野々市線については、概ね用地取得に目途が立ったことから、道路改良工事に取りかかることとし、まずは、北陸鉄道石川線と立体交差する高架橋の橋梁下部工に着手します。
加えて、都市景観に関しては、3月末に県が策定した金沢港将来ビジョンの中で、港周辺の土地利用の方向性が示され、景観誘導が可能となったことから、海の玄関口にふさわしい景観の創出に向けて、景観重点区域の追加指定や景観形成基準の設定など、具体の検討を進めていきます。

 

一方、地域の再生につなげる関係人口の拡大についてですが、本市のまちづくりに関わる人材を創出するモデル事業を募集したところ、県内外から多くの提案をいただきました。先般、空き家を活用したコミュニティの形成や、若者によるまちづくりサミットの開催などの事業を選定したところであり、民間事業者の視点やネットワークを持続的に活用してまいります。

 

さて、かねてから検討を重ねてきた北陸鉄道線のあり方に関しては、国の支援制度を迅速かつ最大限に活用できる「みなし上下分離方式」の導入と支援に係る負担について、県 や沿線市町との協議が調ったことから、令和7年度から15年間の鉄道施設・車両の更新と維持管理に係る計画事業費141億円について、国の補助を最大限活用した上で、県及び沿線自治体と協調し、本市としては約28億円を支援したいと考えています。 現在、来月の法定協議会にお諮りする特定事業計画の策定を進めており、鉄道線を地域の財産と位置づけ、県や沿線自治体、北陸鉄道が協力して公共交通ネットワークを再構築し、利便性向上や運転士不足対策などに一丸となって取り組んでいきます。

 

ところで、来月29日に台南市で開催される第10回日台交流サミットに、私自らが出席することとしました。能登半島地震における台湾全土からの支援に対し、直接、感謝の言葉を伝えるとともに、台湾の首長や地方議員の方々と観光や経済、文化などの幅広い分野で意見交換を行い、台湾との交流を一層深めてまいります。

 

【提出議案の説明】

さて、今回提出いたしました補正予算案は、能登半島地震関連にかかる経費をはじめ、国庫補助金の増額決定に伴う公共事業費など地域の活性化に資する経費の追加が主な内容であり、全会計の総額は、115億6,287万2千円となりました。
能登半島地震関連でありますが、先に述べた主な取り組みのほか、市営住宅や賃貸型応急住宅などに入居される被災者に対する洗濯機、冷蔵庫、テレビの購入助成をはじめ、危険ブロックなどの除去や宿泊施設の改修に対する助成枠などを追加しています。
都市整備・土木関係では、国庫補助の増額決定を受けて、観音町通りの無電柱化にかかる修景工事や、夜間景観の創出に向けた、金沢駅地下広場などのライトアップにかかる実施設計などに着手してまいります。
経済・農林水産関係では、金沢港を利用する企業のコンテナ輸送の効率化に向けた取り組みを県とともに検討するほか、新規就農希望者に対し実務指導を行う農業生産組織を支援していきます。
環境関係では、西部環境エネルギーセンターの蒸気タービン発電機取替工事などを前倒しするほか、福祉健康関係では、第9期介護保険事業計画に掲げた高齢者施設の整備を支援します。
このほか、文化スポーツ関係では、大会などの誘致に向けたスポーツ庁の補助制度を活用し、関西・中京圏の旅行会社の招請費や文化体験の合宿プログラム策定費などを追加するとともに、都市政策関係では、金沢港の整備にかかる市負担金を計上しています。

 

予算以外の議案では、来年4月に三谷小学校を不動寺小学校に統合するための「金沢市学校設置条例」の一部改正など条例案8件のほか、兼六小学校の校舎移転整備工事にかかる請負契約の一部変更や、ふらっとバスに電動バスを導入する財産取得議案など8件をお諮りしております。また、報告案件として、議会の委任を受けて過日専決処分した金沢市税賦課徴収条例の一部改正など11件を報告しています。

 

以上が議案等の大要でございます。何とぞ慎重にご審議の上、適切なるご決議を賜りますようお願い申し上げます。

 

2024年06月12日 16:55

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