1:異常気象の影響
海水温上昇の影響
Q:養殖ブリの入荷に影響はあるか
この夏の猛暑は気象庁の有識者検討会が昨年に続きまして、異常気象と言って差し支えないと見解を示しました。日本近海の夏の海面水温は平年を1.5°上回り、1982年の統計開始以来、最高記録を更新したとのことです。
猛暑によって生活経済などに様々な影響が生じておりますけれども、質問の一点目はその気候変動による本市への影響を視点といたします。 お聞きするのはブリについてお聞きします?
村山市長はあの昨年7月、あのブリの養殖が盛んなあ鹿児島県に自ら行かれまして、養殖ブリの出荷拡大を鹿児島県知事に要請されました。 ブリの養殖が盛んな、鹿児島県長島町の漁協と本市は長く付き合いのある関係とも伺っております。この夏、その長島町に面する八代海では赤潮の被害が深刻で、これまでに13万匹余りの養殖ブリが死んで対応に苦慮されているとの報道がありました。この状況下で、本市の中央卸売市場へのブリのこの集荷については、今後影響があるのでしょうか?
■答弁:市長
昨年、産地で出荷要請を行わせていただきました。これを縁に今年2月には長島町や東町の漁協組合長、関係者の方々が、能登半島地震への支援として、市内4カ所での、避難所での炊き出しやブリのレトルト缶詰などの支援物資も提供いただいたことにまずは感謝をしております。そして今年6月の鹿児島県長島町の赤潮被害でありますけれども、私も大変心配しておりました。
生産者による、生育管理、出荷調整が行われたという中で、8月までの3ヶ月では、昨年比で1.1倍の出荷をいただいたところであります。本市では来月1ヶ月間、長島町が金沢市内で行う商品見本市や、店頭販売に支援するということとしております。今後も自然災害等で集荷に影響が及ぼすことがないよう、産地と市場との関係強化を図っていきたいと考えています。(市長)
Q:養殖ブリのこの大量死は海水温の上昇によって、赤潮が発生したということが指摘をされているけれども、異常気象と言われる表現が2年続き、こういった暑さというのが、来年以降も可能性はゼロではない。
北陸新幹線の敦賀延伸、インバウンドで需要増を見込んでこれまでの取り組みがあるかと思うが、ブリの消費増を見込んで要請もされた中で、今のところ影響はないようにも今の話では見受けるけども、本市として今後さらに対策はされていかれるのでしょうか。
■答弁:市長
昨年、現場を視察させていただいた中で、非常に高い養殖技術をお持ちだということも確認させていただきました。そうしたことに対応できるような生産地であるということだというふうに思います。海水温上昇の影響による魚の生息環境の変化、また水産資源の安定化を目的とした持続可能な漁業に対応していくという中で、近年やはり養殖業の生産が重視されて生産高が増えているというふうに捉えています。本市は1世帯当たりのブリの家計年間支出額が県庁所在地の中では全国2位であります。昨年出荷要請を行ったのはこのためでありますが、北陸新幹線敦賀延伸後も観光客の増加が堅調でありますので、今後は新たに発生した課題である2024年問題、この物流問題にも対応した上で全国から集荷するという必要もあると捉えています。このことから今年度も水産卸の幹部と一緒に、養殖業の主要な産地へ出荷拡大の要請を行いますとともに、卸会社が必要となる中継地にかかる荷役等の費用に支援することで、良質な生鮮食品の安定供給を図りたいと存じます。