【金沢市議会】一般質問① 武蔵ヶ辻A地区市街地再開発|金沢市議会議員・黒口啓一郎
1:6月補正予算案|武蔵ヶ辻A地区市街地再開発
基本設計の予算案計上について
(黒口)
最初は、今議会の予算案に関して、武蔵ヶ辻A地区市街地再開発事業から伺います。 建設から半世紀以上がたち、老朽化した建物の更新が必要であり、地場経済の活性化に資する大型プロジェクトであると受け止めております。 この再開発を否定するものではないですが、そのプロセスに性急さを感じることと、そして都市防災上の懸念がありまして、確認したく質問いたします。 本市は、当該地区の建物内にITビジネスプラザ武蔵の床を所有する当事者でもあります。 市民の生命・財産、そして公金の適正執行を守る立場にもあるという前提を踏まえ、予算執行に係る手続から伺います。 本市は、この夏にもと言われる都市計画審議会や景観審議会での了承に先立ち、今議会に基本設計作成の支援を含む事業費を予算計上しております。 都市計画や景観の根幹を左右する極めて重要な諮問機関であるこの審議会の正式な了承・決定を経る前の予算計上は、審議会の独立性やチェック機能を形骸化させかねない懸念が生じます。 手続を後追いで認めるように迫ることになりはしないでしょうか。 また、万が一、後から開かれる審議会で、高さやボリューム、意匠について大幅な見直しを求められた場合には、基本設計のやり直しという、公金の損失リスクが発生する懸念もあります。 本市は当事者であり、かつ、公金を執行する立場として、このリスク管理についてはどのように考えておられるか、答弁を求めます。
■答弁:都市整備局長
武蔵地区は、都市再生緊急整備地域に位置しますとともに、近江町市場やデパート、商店街などが集積する本市の中心的な商業地であるため、本市のまちづくりにとって非常に重要な場所であります。 武蔵ヶ辻A地区市街地再開発事業の計画につきましては、これまでも都市計画審議会において事前審議を複数回行っておりまして、この結果を反映した計画案を次回の審議会にお諮りすることとしております。 事業者側がスピード感を持って基本設計の作成等に取り組めるよう、今議会に所要の補助金をお諮りしているところでございます。 なお、審議会の了承が得られた後、申請に基づいて補助金の交付を決定いたしますが、基本設計の業務の完了後に補助金を交付することになりますので、御指摘のような懸念は生じないと考えております。
(黒口)
補助金の執行がちゃんと基本設計がなされてからという御説明でありましたけれども、そういった予算執行がちゃんとコントロールされているということであるならば、なおさら審議会の了承を得た後の補正予算でこれが計上されるというのがあるべき流れなのかと私は思います。 先にやはり予算が通ってしまいますと、審議会にプレッシャーがどうしてもかかってしまう感は否めません。 そういった順序の逆転というのが、本市の景観条例第3条にある市民、事業者、行政が協働するという基本理念にちょっとなじまないような感じもいたします。 この点踏まえて、局長、もう一度御答弁いただけますでしょうか。
■答弁:都市整備局長
先ほど申しました、これまでも都市計画審議会において事前審議を複数回行っております。 様々な御意見もいただいております。 それを踏まえてこの計画案、修正しながら次回の審議会にお諮りすることとしております。 適正な手続を取ってまいりたいと考えております。
森本・富樫断層帯に対する本市の認識
(黒口)
このことをなぜ尋ねたかと申しますと、都市防災上の視点から、活断層のリスクについて確認が必要だと感じたからです。 武蔵ヶ辻A地区の近傍、もしくはその直下かもしれないのですけれども、国の評価で最も発生確率が高いSランクとされている森本・富樫断層帯の一部、野町断層がこの周辺を通っていることがかねてより指摘されております。 補足資料のほうにも出させていただきましたけれども、この国土地理院の活断層図、拡大したものを出させていただきましたが、野町断層の位置というのが武蔵ヶ辻交差点付近を通っているように記されております。 ここ数年、文部科学省の予算で専門的な調査も行われましたけれども、まちなかでは調査ができる場所が限られていて、専門家の評価では、今もこの周辺というのは50メートルから100メートルほどの幅を見ておいたほうがよいということでした。 つまり、野町断層はこの付近のどこかを通っているのですが、武蔵ヶ辻A地区の直下ではないと否定することも難しい状況です。 そこでお聞きするのですけれども、再開発の計画に関しては、森本・富樫断層帯、野町断層は本市はどのように捉えていらっしゃるでしょうか。
■答弁:市長
国土地理院が公表しております活断層図におきまして、再開発事業計画地付近に活断層の情報に関する記載があることは本市も承知しております。 再開発事業を進める上では、この活断層の存在も踏まえた安全上の配慮が必要と捉えております。
安全の観点からの対応について
(黒口)
となりますと、この活断層が直下にあるのかないのかをしっかり確認する必要があるのではないかと私は考えます。 活断層が直下もしくは極めて近い場合は、地表変位、これ専門的な言い方をしていますけれども、地面そのものがずれ動く、引き裂けが起こるということによって、その直上にある構造物--建物の破壊があり得るリスクということを指摘されております。 これについてどう認識されているかということをお伺いしたいのと、建設に当たりましてはどんな対策が必要なのか検討できるのは、建て替わる前しかできません。 現状、活断層の把握が困難であるとするならば、少なくともこの建物の解体時にトレンチ調査--地質調査を行って、この用地をしっかりと調べるべきだと考えますが、市長いかがでしょうか。
■答弁:市長
再開発事業を進める上で、この活断層の存在を踏まえた安全上の配慮が必要であるということはもちろん事業者も認識しているところであります。 活断層リスクの把握とその対策に取り組むというように聞いております。 地質に関する現地調査については、建物解体後に実施可能となりますことから、今後、調査方法を含めたリスクを正しく評価できる手法などについて、事業者からの相談に適宜対応してまいりたいと存じます。
(黒口)
事業に関わる当事者の方々から相談があればということですけれども、私は、自治体が積極的にこれは進めていく必要があるのではないかと考えます。 全国では、法律では規制がなくとも自治体でしっかりとここをコントロールすべきであるということで、条例とか指針を定めて、活断層の影響が懸念される一定規模の開発、大型な建物の建設の場合には地質調査を義務づけたりしている自治体がございます。 こういった本市においても能登半島地震を教訓として様々な防災対策を進めている中にあって、本市の中心市街地を通っている可能性がある活断層については、しっかりと調べて把握していく、そういった対策を取っていくということの姿勢が求められていくと思いますが、この点については、市長はどうお考えでしょうか。
■答弁:市長
再開発事業を進める上で、この活断層の存在を踏まえた安全上の配慮が必要であるということはもちろん事業者も認識しているところであります。 活断層リスクの把握とその対策に取り組むというように聞いております。 地質に関する現地調査については、建物解体後に実施可能となりますことから、今後、調査方法を含めたリスクを正しく評価できる手法などについて、事業者からの相談に適宜対応してまいりたいと存じます。
(黒口)
活断層があるかないか、直下にあるかないかで、安全対策、建物の耐震であったり、その地震対策というものは大きく変わってくると思います。そういったところは、私としては、本市として積極的に関わっていただきたいと思いますし、解体時に必ずトレンチ調査の実施が、計画が組まれるよう検討されることを強く求めて、次の質問に移りたいと思います。



