金沢市議会議員 黒口 啓一郎

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【金沢市議会】一般質問① 8月7日顕著な大雨災害の特徴と対策|金沢市議会議員・黒口啓一郎

1:観測史上最大の降雨による8月7日の水害について

 

Q:本市観測史上最大の雨量となった「令和7年8月6日からの低気圧と前線による大雨に伴う災害」での被災特徴と今後の対策について

(黒口)
質問に先立ち、8月7日、線状降水帯が発生し、本市で観測史上最大の雨量となった大雨災害によって被災された方々には、心よりお見舞いを申し上げます。そして、前日8月6日から警戒に当たられ、そして現在まで様々な対応に力を尽くされている関係の皆様、そして、被災された方々の支援で災害ボランティアなどに働いた方々に敬意を表し、感謝を申し上げます。
その大雨災害の防災・減災の観点から伺ってまいります。
気象台の観測によれば、8月7日は最大の1時間雨量が67.5ミリメートル、未明から朝にかけての6時間で、1時間平均35ミリメートルを超える218.5ミリメートルでした。半日では331.5ミリメートルに達し、これは金沢市の水害ハザードマップで、おおむね50年から100年に1回程度とする想定を上回っておりました。
この大雨で、浸水被害が床上・床下計600世帯以上と多数起こったその主な要因というのは、これまでの治水対策を上回る雨量で内水氾濫が多発し、その浸水被害が著しかったものと私は受け止めております。
新聞報道では、防災計画を専門とする金沢大学の教授が、小河川や用水の排水能力をはるかに上回る雨に見舞われ、水がたまってしまったとの見方をコメントしていました。下流に流れる川の流量を上回る雨が一気に降り、特に小さな川があふれるのが、近年の水害の特徴だという指摘です。
この顕著な大雨による災害の特徴については、市長はどう捉えておられるでしょうか、所見を伺います。

 

■答弁:市長

局所的に短時間に集中する降雨、また、線状降水帯による同じ地域での長時間にわたる大量の降雨によりまして、河川の増水や河口付近での溢水、用水等からの溢水などによる道路冠水や浸水が局所的または広範囲に長時間発生するということが特徴であると捉えております。

 

(黒口)
やはりそういった、今伺ったような話の主な原因というのは、今までに降らなかった雨量の雨というのが様々な影響をもたらしているということを感じるわけなのですけれども、こちらのボードを御覧いただきたいと思います。 (パネルで説明)
写真の上が8月7日の午前の様子、そして下が、その川の同じ位置で撮影した平常時の様子ということになります。
これは、金沢市久安の二万堂川橋から撮影した伏見川の増水した状況となります。そして、この近くに流れております支流の満願寺川という小河川があります。これは伏見川に流れ込む久安の住宅街を流れる小さな川なのですけれども、やはり8月7日の大雨によって急激な増水をしているということが、ふだんとの違いから、写真でも分かるかと思います。
もう1つ、伏見川のちょっと下流のところには、雀谷川という河川がございます。こちらは、伏見川にちょうど流れ込むところの写真がこちらになるのですけれども、川の合流点に向けて、国道に架かる橋があるのですが、水位の差というものが、この写真の中でもよく見てとれるかと思います。
これらの河川の水位の上昇というものを、石川県の河川総合情報システムのグラフで、当時の状況というものを記録しておきました。河川氾濫のおそれに近づく水位の上昇があると、それを知らせる色の表示が出てきて、ここの中では紫が、河川氾濫のおそれがあるレベル4を示しているのですけれども、このグラフになりますと、これは伏見川の今写真を見ていただいた場所から、やや下流のところにある観測点になるのですけれども、ここで水位の変動を見ていきますと、線状降水帯が発生した時間帯が特に急激に水位が上がってくるということが、ここから見てとれるかと思います。
市内では、このように川幅が狭く流量が少ない中小河川や用水のある地域で、同じような状況が多々起こったようであります。
一方、山間部では土砂崩れが各所で起こり、そして大浦校下をはじめ、河口部の低地では浸水被害が多数起こったわけなのですが、こうした状況の中で、今後本市としては何を重視して対策に取りかかっていかれるのか、その方針を伺います。

 

■答弁:市長

今回の大雨については、1時間の最大雨量が67.5ミリメートル、12時間降水量では331.5ミリメートルと、観測史上最大の降雨でありました。土砂災害警戒情報が発令され、加えて、長時間にわたりまして高潮注意報が発令されていたということで、山間部では土砂崩れが発生、河川では下流部での溢水または内水氾濫も同時発生したと考えられます。土砂災害につきましては、危険な崖地の対策工事に加えまして、ハザードマップの周知、また避難訓練の実施など、ハード・ソフト両面から対策を着実に進めていきたいと存じます。一方、水害につきましては、これまで水害の未然防止を目的に、治水、流域、土地利用、減災・水防、各対策を講じてまいりましたが、これからにつきましては、特に減災・水防対策を強化していきたいと考えておりまして、浸水被害の軽減に向けた様々な対策を講じていきたいと考えています。

 

Q:大宮川、伏見川流域における治水対策の課題

(黒口)
まさにその減災ということが、これから重要なテーマになってくるのかと私も思っております。その中で、浸水被害が起きたところでの今後の対策というところに絞ってお聞きしたいと思います。いずれも、排水先となる川の水位が上昇しまして、まちの排水機能が追いつかずに雨水があふれ出す湛水型の内水氾濫ではないかと見られるものです。
1つ目は、大宮川についてお聞きします。かねて流域の浸水被害の軽減に、河道の掘削ですとか排水ポンプの設置、道路や水路のかさ上げ等、治水対策が講じられてきましたけれども、地元の住民の方から、大宮川へ水が排水できていないという声を私も聞きました。
現状の対策をもっても、やはり今回の雨量では、川の水位上昇によって内水の行く先がないという状況が起こって、住宅の浸水被害が広がったと見られるわけなのですけれども、県のほうはこの9月の補正予算で、緊急対策として川底の堆積土砂の除去とか、そういったところを打ち出しておりますけれども、ここに市としては今後、対策を加える考えはあるのでしょうか、その見通しをお聞きします。

 

■答弁:土木局長

大宮川流域の今後の対策についてお答えいたします。大宮川流域は、低地である地理的特性のほか、河北潟の潮位の上昇が大きく影響する地域であり、現在本市が進めております大宮川の河川改修、農林水産省が実施している排水機場の改修などの整備を進めているところであります。今後、大宮川流域は広範囲であり、国・県、河北潟周辺の市町など関係機関と浸水状況の情報を共有しまして、今後の対策を検討してまいりたいと考えております。

 

(黒口)
もう1点、先ほどパネルを見ていただきました伏見川流域に関して起こった浸水被害についてお聞きします。先ほど写真を見ていただいたところからおよそ2キロメートル下流の糸田2丁目、東力2丁目のあたり、そこの伏見川沿いで浸水被害がありました。ここには、川の水が側溝に逆流するのを防ぐ役割を持つ逆水門が2か所設置されていますが、ここは地元の方から、逆水門が開いていたのではないかという指摘があると聞きました。これ、実際に開いていたのでしょうか。もし開いていたとしたら、なぜそうしなければならなかったのかを教えてください。

 

■答弁:土木局長

逆水門の状況についてお答えいたします。逆水門は、外水と内水の状況により、開け閉めを行っております。当日は、豪雨のピークが3回あったことにより、伏見川の水位が急激な上昇・下降を何度も繰り返したことと、豪雨により周辺の住宅地から河川に流れ込む水量も大量で、またその変化量も大きかったことから、逆水門を閉めないほうが周辺の住宅地の浸水被害は小さくなると判断して開けておりました。以上です。

 

(黒口)
被害の最小化のために、できる対応を尽くした中での選択だったのかと受け止めておりますけれども、やはり年々雨量が増してくる懸念があるわけですので、見えた課題には速やかに解消の一手、次の一手を必要とするものと考えます。
そういったところで、提案理由説明の中で市長は、この場所から約500メートル下流の間明町2丁目の逆水門については、遠隔操作システムの導入前倒しを示されました。逆水門に遠隔操作システムを導入すると、今回のような浸水を防ぐために、どんな効果が期待できるのかを御説明願いたいと思います。そして、間明町2丁目だけではなく、東力の逆水門も対応を急がれるべきですけれども、市長の所見をお伺いします。

 

■答弁:市長

逆水門の遠隔操作化によりまして、水門の操作が人力から電動に変わります。これによって、庁舎内でカメラを監視しながら操作ができることにより、開閉の操作時間がまず大幅に短縮されます。また、河川の水位の今回のような急激な変化等にも対応できて、河川からの逆流による被害を軽減する効果があります。また、大雨降雨時の作業でありますけれども、作業人員の負担の軽減、さらには増水時の作業の安全確保にもつながると考えております。一方で、逆水門については、市内の河川に数多く設置しております。浸水リスクの高いところから順次、遠隔操作化に向けた改良を進めていきたいと考えています。

 

デジタル浸水センサーの設置効果と今後の増設見通し

(黒口)
ぜひ前倒しでできるところをというところで、東力も含めて、逆水門の改良すべきところには積極的に対応をお願いしたいと思います。
そして、次は、災害、特に水害の兆候をいかに早く市民に知らせるかという視点でお聞きしたいと思います。本市では、今年度からデジタル浸水センサーの設置を始めました。まずは10か所設置すると伺っていましたが、どういった場所に設置され、どのような効果があったのでしょうか、お伺いします。

 

■答弁:土木局長

デジタル浸水センサーの設置場所とその効果についてお答えいたします。今後の大雨の初動体制強化につなげるため、近岡町など過去に浸水実績のある10か所を抽出し、試験的にデジタル浸水センサーを設置いたしました。今回の大雨では、設置した機器は全て正常に機能しており、リアルタイムで用水の溢水や道路の冠水の有無を確認できたことから、その情報を道路の通行止めや水防活動に活用いたしました。以上です。

 

(黒口)
ありがとうございます。そうしますと、昨日市長の答弁の中で、水路や道路側溝の氾濫といった内水氾濫については、市内全域のリアルタイムでの浸水状況の把握が難しいという御答弁あったかと思うのですけれども、これを一部やはり解決、課題解消できるんじゃないかなと思います。そういったところでは、デジタル浸水センサーの積極的な活用というのがポイントになってくるかと思うのですけれども、私、8月7日、先ほどボードを示した川の中の満願寺川の近くに住む方から、今は勤務先にいるので、川がどうなっているのか分からないという心配の声がありまして、川の状況をぜひ教えてほしいと聞かれました。これに限らず、同じような不安を抱いた方が結構いらっしゃるのではないかと思います。そういった市民に小規模な川の水位や浸水の兆しをリアルタイムで伝える情報として、このデジタル浸水センサー、積極的に増設すべきと考えますけれども、今後の見通しについて、市長の御所見をお伺いします。

 

■答弁:市長

今回、試験的に導入いたしましたデジタル浸水センサーにつきましては、水防活動に一定の効果があったと捉えております。今後、パトロール箇所の優先順位の見直しなど、初動対応の迅速化、また職員の負担軽減にどの程度効果があるかを検証していくとともに、市民への情報発信への活用も含めて、増設に向けた検討を進めていきたいと考えております。

 

今後の内水氾濫に対する防災減災について

(黒口)
ぜひその検討を進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。  そして、補正予算案では、アンダーパスが冠水したときの侵入防止ゲート設置なども打ち出されております。今後も、内水氾濫が市街地で、自分たちの間近で起こることを念頭に、やはり対策の強化が必要と考えるのですけれども、今後、具体的に重きを置かれることは何なのか、その見通しを伺います。

 

■答弁:市長

やはりハードとソフトの対策をかみ合わせていくこと、これが大事だというように思っています。激甚化する水害に対して、市民の安全を確保するためという中で、今補正予算には、冠水時のアンダーパス侵入防止ゲートの設置、また逆流防止水門--逆水門の遠隔操作システムの前倒しの導入をお諮りしております。そのほか、河川改修、雨水ポンプ場、雨水幹線、地下貯留施設の整備などに取り組んでいるところであります。
一方、短期的な対策として、しゅんせつや水路の部分的改修に加えまして、仮設ポンプの設置、土のうスポットの拡充など、浸水被害の軽減に向けた様々な対策を講じていくこととしております。あわせまして、ハザードマップアプリ「にげまっし」あるいは「かなざわ雨水情報システム」などのデジタル技術の活用による地域ごとの詳細な水害に関する情報、この発信にも努めていきたいと考えています。

 

(黒口)
本当にハードとソフトのかみ合わせ、とても大事だと思います。ただ、やはりハードの事業というのは、どうしても時間を要しますので、次の大雨災害というのがいつ起こるか分からない状況という中では、まだスピード感が出るソフト施策というものの充実が、より重要ではないかと考えます。そういった中では、今市長の答弁の中でもおっしゃられていたデジタルの活用というところが、ポイントの一つにはあるかと思うのですけれども、そこを踏まえて、災害時の初動対応のほうに質問を移っていきたいと思います。

 

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2025年10月14日 15:24