【金沢市議会】一般質問① 防災・減災|金沢市議会議員・黒口啓一郎
1:防災・減災について
令和5年奥能登地震からの教訓について
(黒口)
質問に入る前に、先般、5月5日に能登地方を震源とし、珠洲市を中心に甚大な被害が発生した令和5年奥能登地震によりお亡くなりになられた方への哀悼の意を表するとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
その地震の発生後、被害の大きかった珠洲市には、直ちに各自治体からの応援派遣が入り、本市からも消防局、都市整備局、土木局、企業局、福祉健康局、環境局から次々と支援に入られました。 被災地のために尽力された職員の方々に感謝と敬意を表します。ありがとうございました。 さて、その支援や今回の被災状況から、私は、本市における防災・減災の取組につながる点はないかお聞きしたいのが、質問の1点目となります。
2007年の能登半島地震以来となる県内での震度6強が起きたこの地震では、6月26日現在でお一人が亡くなり、負傷者が47人、住家の被害はこれまでに全壊36棟、半壊256棟の被害が出ています。 また、災害廃棄物が大量に生じたり、観光名所の見附島が一部崩れるなど、地域の観光資産にもダメージを受けるといった様々な影響が生じています。 石川県内で発生した直近の震度6強のこの地震災害から、防災・減災の観点で本市が教訓や課題とすることはどのような点があるのでしょうか。 市長の所見をお伺いいたします。
■答弁:市長
初めに、災害における防災・減災の対策の推進は行政の責務であると認識しております。 これまでも大規模地震を受けて、災害に強い施設整備を進める一方で、被害を最小限にとどめるため、情報伝達体制の充実や防災訓練の実施に取り組んでまいりました。 先般の奥能登地震を受け、日頃からの世代を超えた地域のつながりも、防災・減災において重要であると実感いたしました。 このことから、今後とも地域の皆様と連携した防災訓練などを継続的に実施し、市民の防災意識の向上を図るとともに、地域コミュニティーの醸成にも努めてまいります。
金沢市災害廃棄物処理計画について
(黒口)
その珠洲市では、市民やボランティアが搬入した災害廃棄物を分別するための仮置場が設けられ、この対応に本市の環境局職員の方も協力されたと伺っております。 この災害廃棄物、地震発生後2週間の時点で、搬入されるペースに受入れや処分が追いつかない状況になったとの新聞報道がありました。
私も珠洲市へ災害ボランティアに行った際、災害廃棄物の搬入を手伝いまして、この仮置場に行きました。見た目にも大量の廃棄物が集まっていることは一目瞭然で、災害時の重要な対応課題であると改めて感じたところです。 この災害廃棄物処理について、本市では、金沢市災害廃棄物処理計画が策定され、金沢市地域防災計画で想定している直下型地震や、水害が起きた場合の処理計画が立てられています。 内容を見ていくと、本計画は、平成28年(2016年)に改定されております。 7年が経過する中で、本市の人口やごみの発生量、新たな埋立場の運用開始など、計画に関わるデータなどが変わってきており、令和3年(2021年)には、環境省が災害時の一般廃棄物処理に関する初動対応の手引きの最新版を示しています。 直近の珠洲市のほか、令和元年(2019年)に長野市で起きた水害でも、市の職員を派遣され、災害廃棄物処理の現場を経験されていることも踏まえ、様々な変更要素を考慮しますと、本市の災害廃棄物処理計画については、見直しをかけるときに来ているのではないかと思いますが、市としてのお考えをお聞かせください。
■答弁:市長
本市の災害廃棄物処理計画は、石川県が策定した災害廃棄物処理指針や、本市の地域防災計画による想定被害等を基に策定しておりまして、今後、県や地域防災計画等の改定状況等に応じて適時見直しを検討してまいります。
地震発生リスクの周知について
(黒口)
さて、金沢での地震の発生リスクは、かねてより森本・富樫断層帯による直下型地震が発生する可能性が、政府の地震調査研究推進本部から示され、本市でも地震に対する備えを促す中で、周知に努められていることを承知しております。
市民の防災意識を高めていくためには、今回の奥能登での地震を機に、この森本・富樫断層帯による直下型地震の発生リスクを周知する取組をいま一度強化してはどうかと考えますが、市としてのお考えをお聞かせください。
■答弁:危機管理監
国の調査では、本市において、森本・富樫断層帯の活動によるマグニチュード7.2程度の地震が、今後30年の間に2から8%の確率で発生すると推定されております。 この地震発生のリスクにつきましては、金沢市地域防災計画に記載しますとともに、これまでもかがやき発信講座などを通じて周知を図っております。 併せて地震に対する備えや適切な避難行動につきましても説明しており、引き続きあらゆる機会を捉えて情報の発信に努めてまいります。
災害時の家庭での備えについて
(黒口)
あわせて、備蓄に関してお尋ねいたします。
金沢市地域防災計画では、この断層帯による最大震度6強の地震発生を想定した様々な備えが進められています。 今年度完成する予定の金沢スタジアムにおいても、北部地区の防災拠点施設として、この防災備蓄倉庫が整備されると伺っております。 こうした市としての備えが進む一方で、この地域防災計画では、地震災害時における被害及び混乱を防止するために、市民の果たす役割が大きいと、防災の取組の中に市民の取るべき措置が定められています。
自ら防災のために備えることを市民に求める項目として、例えば平常時の心得の中には、携帯トイレもしくは簡易トイレや、家族が必要とする3日分の食料、飲料水を備蓄しておくことが盛り込まれています。 この万一の命を守る備えとしては、市民一人一人が非常持ち出し袋の準備や、自宅に食料や飲料水を備蓄することが勧められていますが、中でも政府では、ローリングストックと呼ばれる備蓄の手法を勧めています。 普段の食品を少し多めに買い置きしておき、賞味期限を考えて古いものから消費し、消費した分を買い足すことで常に一定量の食品が家庭で備蓄されている状態を保つための方法です。 地震リスクの周知とともに自宅での備えに取り組んでいくことを伝えることも重要であり、さきにお尋ねした地震リスクの周知と同時に、この取組も強化していくお考えはないでしょうか。 市当局の所見をお伺いいたします。
■答弁:市長
本市では、令和4年度に、金沢市防災備蓄計画を策定し、日頃からの家庭内備蓄や自主防災組織を含めた地域での備蓄に努めることなど、自助、共助の考え方を基本とした計画的な備蓄を推進しております。 また、公助においても、大規模な災害に対応できる物資の備蓄を確保することとしております。
これまでもかがやき発信講座などにおいて、家庭内備蓄の重要性について説明しており、引き続き自主防災組織をはじめ、地域の皆様の御協力も得ながら、地道な啓発活動を継続し、周知に努めてまいります。
同報防災無線再配信サービスについて
(黒口)
今月1日より始まった同報防災無線の音声をインターネットで再配信するサービスについてお伺いします。 同報防災無線は、かねてより雨の音で聞きづらい、聞こえないとか、気密性の高い住宅や立地によっても聞こえにくい場合があるとの指摘があります。 本市では、これまで同報防災無線の放送がよく聞こえない場合や、聞き逃したときに、電話で確認できる音声サービスが導入されていましたが、新たな再配信サービスはこれまでのものとはどのような違いや利点があるのでしょうか。お聞かせください。 その同報防災無線再配信サービスが身を守る情報を得る手段として、市民の皆さんがいざというときに利用できるよう、事前の周知活動によって市民の間に浸透していくことが欠かせないと思います。 この情報サービスの認知を今後どのように広げていかれるのかお伺いいたします。 この質問をする理由には、7月から8月にかけては、北陸地方でも災害級の豪雨が起こりやすい時期となることがあります。 昨年8月4日、市内の27校下・地域の9万5,780世帯を対象に避難指示が出された豪雨は記憶に新しいところです。 万一同じ状況が起こり、多くの市民に周知したい情報を伝えるためには、この再配信サービスも十分に生かされることを期待しております。 その観点から、この再配信サービスは、ウェブブラウザーで情報提供している点を生かして、スマートフォンやパソコンにプッシュ通知される機能が備わっていると、配信されたときにより気づかれやすくなると考えますが、この機能を加えることについて考えはないでしょうか。お伺いいたします。
■答弁:危機管理監
新たな同報防災無線再配信サービスは、従来の音声情報に加え、文字情報で確認できることから、これまで以上に確実な情報伝達を可能といたしました。 また、インターネット専用ページへのリンクを本市ホームページに掲載するとともに、かがやき発信講座をはじめ、様々な機会を通じてサービスの周知に努めております。 今後、市民の皆様により確実に情報が伝わりますよう、適宜機能の見直しにつきましても検討してまいります。



